神戸・長田の靴工房マルエで靴職人30数年の富澤です。
30数年靴職人をしていると、計測器もかなり変わってきました。
足裏測定。足裏にどのような荷重がかかっているか、荷重が多くかかっていれば
インソールで除圧をしたり、高さを加えたりと、足裏を測定することで
足に合わせたインソールを作ることができます。
しかし、インソールは足と同じ形状では効果はありません。
例えば、扁平足の足に扁平足のインソールは作りません。
現在の身体の状態・年齢・使用用途によって、理想形の足に近づけるよう矯正します。
O脚で膝が痛い人は踵の外側に壁を作ったインソールを作ります。
足アーチの横アーチが落ち込んだ開帳足の人は、メタターザルを持ち上げたインソール
足裏は体と地球が唯一接地しているポイントです。少し足裏の角度を変えるだけで
体全体の角度が大きく変わります。
私も最初のころはアナログ方式で足裏の測定を行っていました。
この方法で、数年していたのですが、新しもの好きの私としては
「これからはデジタルの時代だ」とPCで足裏を測定する機器を購入。
なにかすごいものがやってきた感じでした。
体圧のかかり方が非常に良くわかるかんじです。お客様にも最新技術と喜んでいただいて
いました。
足裏にかかる体圧は非常にわかるのですが、あくまでも平面です。足裏は平面でなく
立体なので形を大事にするインソールをここから生み出すのは難しいです。
足裏の立体を正確に測りたくなり今のやり方になりました。
全くのアナログです。
フットプリントとトリッシャムです。これで足裏の形状を測定できます。
やはりアナログはいいですね。ここから、インソールを作ります。
けれどここからはデジタル技術でインソールを切削します。
スキャナーでトリッシャムを3D化して自動機で切削します。
3Dスキャナーでトリッシャムをスキャン
3DCADでインソールを設計。体に合わせて矯正をかけていきます。
ミーリングマシンで切削します。
アナログもデジタルもどちらも必要ですね。
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